World
プロローグ
古の魔術を使いし『魔法使い』は、遥か昔から人間と共に暮らしていた。
中には自分が『魔法使い』である自覚がないまま、生涯を迎える者も少なくない。
何も変わらないはずの日常。
突如、世界政府機関がテロ行為の陰に『魔法使い』の存在を明らかにしたのだ。
更に政府は、秘密裏に結成していたサイキッカーによる国際的警護集団『E.I.X.(エイクス)』を発表。
世界全土に及ぶ魔法使いの一斉弾圧計画を強行した。
後に語られる、通称『魔女狩り』である。
それから10年。
魔法使いたちが平穏に暮らしている『グランツベリー村』にも『E.I.X.』の脅威が迫っていた。
そこに一人の少女が立ち上がる。
魔法使いの一族でも数少ない由緒正しき血統「純血」を引継ぎし魔法使い『クラリス・フラーナ』
「わたしがみんなを守るから・・。」
『魔法使い』と『サイキッカー』2つの相反する勢力による戦いは、新たな局面に突入していく。
魔法使いの少女『クラリス・フラーナ』の導きにより、 一時は絶望的とも覚えた『魔法使い』たちは立ち上がり、 『サイキッカー』との戦いは拮抗するまでになっていた。
長い間、硬直を続ける戦況に対し『E.I.X.(エイクス)』は 対魔法使い専用アーティファクトとして以前より研究を進めていた、 一人の少女を長き眠りから呼び覚ました。
コードナンバー“08”『タアム』 数いる『E.I.X.』の超能力者の中でも、希少なクエストクラスの能力認定をされている少女。 彼女の能力は魔力(マナ)の吸収、放出による結晶化。 その力を利用して自身の成長までをも操り、強大な超能力を発動させる事ができる。
しかし、その強大な魔力に呼応するかのように かつて世界を暗黒の闇に陥れた伝説の魔人『デストルーク』が再び目覚めようとしていた……。
魔法使い
世界各地に少数存在する、特異能力を操る血脈を引いた人間。彼らは杖などの媒体を用い、様々な超自然現象…いわゆる『魔法』を扱うことができる。
その力の根源は魔法使いの体に流れる魔力(マナ)であり、 魔法使いの血が濃いほど魔力の絶対量が多いと言われている。
だが、魔法使いはこのような人知を超える力を持ちつつも、温厚な種族であった。
人と敵対することを良しとせず、人と共存し、人の営みの中で生きていく事を選んだ。
魔法使いの中には人間との間に子を授かり、子は自らを魔法使いと知らぬまま生涯を終える者も多くいる。
「グランツベリー村」は人としての生を全うしつつも、
魔法使いの血を絶やす事無く繋いできた、魔法使いの村の1つである。
村人達は、古の魔法使い達が人々の為に築き積み上げた膨大な魔法の知識が失われない様に継承している。
~魔女狩り 反撃の狼煙~
魔法使いは長い間、平穏な生活を送っていた。
しかし10年前、世界的に多発したテロが魔法使いの暗躍によるものだと断定されてから状況が一変した。
世界規模での魔法使い達への一斉弾圧……通称『魔女狩り』が強行され、 いわれのない容赦無き迫害に怯え、逃げるように身を隠すことを余儀なくされた。
そしてその毒牙はついに魔法使いの安息の地「グランツベリー村」にまで及ぼうとしていた。
魔法使いたちは魔女狩りの中心的存在である「E.I.X.(エイクス)」と戦うことを決意する。
超能力者
世界政府公認の国際的警護集団「E.I.X.(エイクス)」
「E.I.X.」の研究機関は類稀なる科学技術で、ヒトの新たな可能性『EPS因子』を発見。
あらゆる法則を捻じ曲げ、超常現象を引き起こす特異の力…『超能力』の開発に成功した。
世界中で引き起こされる紛争を確実に終結させる為、
兼ねてより考案されていた「EPS因子の使用における兵士強化計画」を実行。
研究の末、『超能力』を人工的に付与した一騎当千の戦闘部隊、通称『サイキッカー部隊』が作られた。
~危険魔術分子掃討作戦 CODE:魔女狩り~
十数年前から、世界中でテロや革命、暴動問題が頻発、多くの人命が失われた。
「E.I.X.」はこれらの人為的災害に、必ず現代では起こり得ない超自然現象が絡んでいることを解明。
これにより古より密かに存在する魔法使いたちによる陰謀が根源と断定し、魔法使いの大規模掃討作戦を開始した。
『魔女狩り』の始まりである。
超能力者は過去の悲痛な記憶を胸に、魔法使いを殲滅することに執念を燃やしていたが、
魔法使いは狡猾に身を隠し、テロ活動を激化させていった。
魔法使いを血眼になって捜す中、
ついに「E.I.X.」は魔法使い一族がとある村に潜伏しているという情報を掴んだのであった。